プーチンとG7の対立:国際政治の不確定性
天風録アラスジ
ロシアはかつてG7の一員であったが、クリミア半島の強行編入とウクライナ侵攻により敵役となった。現在のG7はプーチンの行動を許さず、ロシアの凍結資産を利用してウクライナに補助を提供することを決定した。しかし、トランプ氏の米大統領選への返り咲きや他の国の政権選挙により、G7の結束とウクライナ支援の先行きは不確定である。
その中で、プーチン大統領がG7サミットに「影の主役」として存在感を放っている。また、トランプ氏もまた、国際公約に対して自身の利益を最優先した行動を取る傾向があり、そのためG7の結束やウクライナ支援に対する不安がある。秋の米大統領選では彼の返り咲きが予想されている。これらの事態を受けて、G7の首脳たちは自身の政権の支持率低迷という問題に直面しながらも、G7の存在意義を再確認し、国際的な問題に対して結束して対応することが求められている。
コメント
80年代、ペレストロイカで政治を改革したゴルバチョフがいた頃は、ロシアもG7と仲良しだったという記憶があります。その後、民主化されても一向に生活水準があがらないロシアの現状に、国民が選挙でノーを突きつけ、プーチン政権誕生となったのでした。
それを考えると、民主主義というものがいかに脆いものか、痛切に感じてしまいます。多様性を是とする民主主義は、ともすれば内部分裂を引き起こし、国民の目標もあいまいなものになりがちですが、共産主義のような独裁政治では、ひとつの目標に向かって一丸となることが容易いものです。
いまや仲間とは言えなくなったロシアに対して、G7はいかに立ち向かっていくでしょうか。共産党という共通の敵をチラつかせていても、国民はそっぽを向いています。民主主義の難しい一面です。