ユニクロから生まれたブランド、GU。
ユニクロの安っぽさや画一性に辟易していたわたしと義母は、ショッピングモールに赴きました。
ブランドが違えば、品揃えも違うだろうというのがわたしたちの期待です。
スーパーストアの経営するショッピングモールにGUがありました。それはもうきらびやかで都会的で、マネキンの澄ました顔や行きかう女性たちのあでやかさに、わたしはもう目がクラクラ。
二〇代三〇代の女性には毛穴がまったくなく、黒ずみも、シミも、ソバカスもなし。
歩くだけで、「シャララ・シャララ」という衣擦れの効果音が聞こえてきそう。
これはもう、期待値が否が応でも高まりますよね。
店に入ると、ズラリとならんだ服の数々。
でも……。
やはりどこか、「ユニクロ臭さ」が漂っています。
GUというネーミングなので、ユニクロから『自由』になったコンセプトかと思っていたわたしは、ちょっとガッカリ。
それでも、落ち着いた雰囲気に誘われて、パンツを一枚、試着してみることに。
その頃はやっていた緑の冬用パンツで、着てみるととってもあったかい。
「にゃんちゃん、裾を踏んでるよ」
義母がクスクス笑っています。
足が短くて悪かったね!
裾上げをしてもらうことになりました。
従業員のおねーさんがやってきて、
「片方の足だけを裾上げします」
すばやく裾をあげて安全ピンで止めます。まち針じゃないんですね。
「こんな長さでいいでしょうか」
くるぶしにかかる長さにしてもらいました。
二十分かかるということなので、その間ウインドショッピングを楽しみます。
裾上げ料金も、五〇〇円と別途かかります。今日中に出来るなら、多少のことは目をつぶってもいいかな。
帰宅して履きました。
足を突っ込んだら、裾上げのところに指がからまった。糸がほぐれる。
無惨にも、裾は元どおりに伸びちゃった。
……GUは修繕も、自由奔放なブランドなのです。